![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=863x10000:format=jpg/path/s5be6cd3349778448/image/ic3a9f93d7c9c49a7/version/1562594764/image.jpg)
今日は
肩こり腰痛に代表される
筋肉のコリをほぐす
振動刺激療法について
お話します。
筋肉は、
筋腹と腱によって
構成されています。
筋腹には
「錘外筋」と「錘内筋」
があります。
「錘外筋」は収縮=力を発揮し
「錘内筋」は伸び縮みを感知する
センサーになっています。
腱にも
「腱紡錘」という
伸び縮みを感知する
センサーが
ついています。
筋肉は
筋・腱合わせて
2つのセンサーが
ゆるめる(弛緩)か
縮める(緊張)か
の調節を行なって
力(収縮)の調節を
行っています。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=291x10000:format=png/path/s5be6cd3349778448/image/ic4d33124142b3913/version/1511619247/image.png)
肩こり腰痛などの
筋肉のコリをほぐせるかは
これら2つのセンサーに対して
どうやって
『筋肉をほぐす刺激』
を与えるか
にかかってきます。
『筋肉をほぐす刺激』には
圧す・揉む・揺らす・引っ張るなど…
様々な方法がありますが、
その中でも効率的に
筋肉を弛緩させる刺激方法が
『揺らす=振動』です。
なぜなら
最も効果的に
筋肉をほぐす方法とは
筋肉自体を
物理的にほぐすのではなく
先に述べたセンサーを通して
神経から筋肉へ
ほぐれてくるように
促してもらう(促通する)ことが
一番だからです。
他の方法でも
十分に筋肉をほぐす刺激になるのですが
圧す・揉む・引っ張るというアプローチは
1回の動作で1つの刺激でしかありません。
しかし
『揺らす=振動』という刺激は一回の動作で
細かい刺激が大量に与えられます。
他の方法を「足し算の刺激」とするなら
振動は「掛け算の刺激」なのです。
この振動の力を用いた治療法が
『振動刺激療法』
といいます。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=863x10000:format=jpg/path/s5be6cd3349778448/image/iea9c37974394fce8/version/1562594748/image.jpg)
振動刺激療法の歴史は古く
遡ると古代ギリシャの時代から
マッサージ手技の一つとして
用いられていました。
近年では振動刺激装置が開発され
神経筋促通法として
手技以外でも
実施されるようになった
治療法です。
筋肉は振動数によって
ゆるむ周波数(=弛緩する)と
力が入る周波数(=緊張する)があります。
緊張と弛緩を分ける振動数が
100Hzです。
1Hzとは1秒間に1回
振動することをいいます。
100Hzとは1秒間に100回、
1分間に6000回も
振動することになります。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/s5be6cd3349778448/image/i9df562ecf54da05e/version/1511619920/image.jpg)
これを計算して作られたのが
家庭用ハンディーマッサージャーです。
これは
「強」で6600回/分(約110Hz)
「弱」で5500回/分(約90Hz)
の調整ができて
それぞれ筋肉の
弛緩~緊張の調整が
できるようになっています。
これを「弱」にして
肩や腰へ当てるだけでも
肩こり腰痛に効果が期待できるのです。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=177x10000:format=png/path/s5be6cd3349778448/image/i363b35783804288b/version/1511619443/image.png)
「じゃあ全身を100Hz以下の
振動で揺らしてやれば
肩こり腰痛なんて
なくなるんじゃないの!?」
…と思ってしまいますが、
現実そううまくはいきません。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=262x10000:format=png/path/s5be6cd3349778448/image/ib4e046646345b324/version/1511619571/image.png)
マッサージャーを
こんにゃくに当てる所を
想像してみてください。
当たっている部分の振動が
反対側へどれだけ伝わるでしょうか?
人の体は、
こんにゃくとは言わないまでも
骨以外の場所は
軟部組織で出来ています。
それらの柔らかい部分が
振動を吸収して
深い場所まで伝わることを
妨げてしまうのです。
肩こり腰痛の原因となる
筋肉のコリというのは
表面の大きな筋肉ではなく
外から触れないような深層筋のコリ
であることがほとんどです。
そのため
全身を振動する装置を使っても
周りが振動を吸収してしまい
固くなった深層筋へは
伝わらないのです。
マッサージャーもその点は同じで
接地面が表面的なため
外側の比較的柔らかい筋肉が
振動を吸収し
固い深層筋には届きません。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=207x10000:format=png/path/s5be6cd3349778448/image/if14098a0365b6b7e/version/1511620131/image.png)
ではどうすれば
深い場所にある
筋肉のコリに対して
効率的に振動を
伝えられるのでしょうか?
そこで
進化を続けてきた
振動刺激療法の
最終形の一つとして
考案されたのが
『マイオバイブ』です。
これはマイオセラピーの
創始者である辻井洋一郎先生が
理論と臨床経験に基づいて
深層筋のコリに対して
『筋肉をほぐす刺激=振動』
を伝えるため
考えた末に作り上げられた
専用の施術機器です。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=950x10000:format=jpg/path/s5be6cd3349778448/image/i4d77d7a30553a652/version/1562842373/image.jpg)
マイオバイブは
先端ユニットが
14~15㎜程度と細く作られており
根元のモーターが生み出す振動(約20Hz)を
先端へダイレクトに伝えます。
そしてこの先端を
背骨に沿って当てることで
深層筋を刺激していきます。
そのため
柔らかく大きな
外側の筋肉を避けて
深層筋へ直接
振動を伝えることができます。
これにより
従来は触ることもできなかった
深層筋をほぐすことが
可能になったのです。
さらに
背骨を介して
周囲にも振動を伝えるため
より効果的に
深い場所の筋肉群へ
アプローチできる
ようになっています。
しかし
この施術法は
振動する15㎜の先端を
深層筋へ的確に
あてがう必要があるため
扱うセラピストの
熟練した技術を必要とし
この施術を受けられる場所は
全国でもまだ
少ないのが現状です。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=863x10000:format=jpg/path/s5be6cd3349778448/image/ibb9314a741e4aa22/version/1562594594/image.jpg)
以上が
肩こり腰痛に代表される
筋肉のコリに対して
進化し続けてきた振動刺激療法です。
軽い肩こり腰痛なら
マッサージャーの弱振動によって
時間をかけてほぐすことを
オススメします。
そのとき
注意が必要なのは
患部に対し力任せに
押し付けるのではなく
振動が筋肉に伝わるよう
適度な力であてがうことです。
これさえ気を付ければ
家庭でも効果的な
セルフ振動刺激療法が
行えると思います。
しかし長年
「痛くなる→マッサージ→ましになる→痛くなる」を
繰り返しているような
根深い肩こり腰痛をお持ちの方は
上記のマイオバイブをオススメします。
このような
「ましになる」状態は
良くなったのではなく
感じなくなった状態
なのです。
つまり
痛みがマヒしているだけで
治っているわけではないのです。
そういった方は
背中の奥深くに
どうしようもないコリを
抱えている場合が多く
「どうせ治らないし…」と
諦めている方が多いように思います。
そんな方はぜひ一度
ご相談ください。
お役に立てるかもしれません(^^)